AIエンジニアリング

Google Antigravityは使うべき?CursorやDevinとの決定的な違いと「選ぶ理由」

「Kiroが出た!」「Devinがすごい!」「いや、Claude Codeだ!」 ……正直、もう疲れましたよね。

「新しいツールが出るたびに乗り換えるのも面倒だし、結局いま使ってるVS CodeやCursorで十分じゃないの?」

そう思っているあなたへ。 今回は、2025年11月にGoogleが発表した「Antigravity」について、ふわっとした話は一切抜きで解説します。

結論から言います。 Antigravityは、「エディタ」ではありません。「開発チーム」です。

これを使うと、あなたの仕事は「コードを書くこと」から**「上がってきた成果物をチェックしてOKを出すこと」**に変わります。

この記事では、

  • 具体的にどんな画面で何をするのか?
  • CursorやDevinと何が決定的に違うのか?
  • 結局、あなたは乗り換えるべきなのか?

結局、Google Antigravityって何?

Antigravityを「ブラウザ操作まで自動でやってくれる、マネージャー機能付きのエディタ」と定義し、従来のAIツール(Copilot、Cursor)との違いを料理の例え(補完、共創、代行)で説明します。

一言で言うと、「ブラウザ操作まで自動でやってくれる、マネージャー機能付きのエディタ」です。

これまでのAIツールとの違いを、料理に例えるとこうなります。

一言で言うと、「ブラウザ操作まで自動でやってくれる、マネージャー機能付きのエディタ」です。

これまでのAIツールとの違いを、料理に例えるとこうなります。

世代ツール例役割料理での例え
第1世代Copilot補完「野菜を切るのを手伝います」(包丁はあなたが持つ)
第2世代Cursor共創「レシピを考えたので、一緒に切りましょう」(かなり早い)
第3世代Antigravity代行「カレー作って味見までしておきました。お皿に出しますか?」

Antigravityの最大の特徴は、コードを書くだけでなく、「実際にブラウザを開いて、クリックして、動くかどうか確かめる」ところまでAIが勝手にやることです。

【実演】ここがすごい!「バグ修正」の具体的フロー

「スマホでログインボタンが押せないバグ」を例に、Antigravityの具体的な3ステップ(Manager Viewで指示書作成、AIエージェントが自動で調査・再現・修正・検証、Artifactsで確認・承認)での修正フローを解説します。

では、よくある「スマホでログインボタンが押せないバグ」を直すシーンを、実際の操作手順で見てみましょう。

Step 1:Manager Viewで「指示書」を作る

Antigravityを立ち上げると、コード画面ではなく「カンバンボード(タスク管理画面)」が表示されます。 ここで新しいカードを作り、こう入力します。

タスク名:スマホのログインバグ修正 指示:iPhoneサイズでログイン画面を開くと、送信ボタンが画面外にはみ出して押せないらしい。原因を特定して直し、正常にログインできることを確認して。

これだけ。ファイルを開く必要すらありません。

Step 2:AIエージェントが「勝手に」動き出す

「Start」ボタンを押すと、AIエージェントが動き出します。あなたは見ているだけです。

  1. 調査:AIがプロジェクト内の全ファイルをスキャンし、ログイン画面のコード(Login.tsx)を特定。
  2. 再現:AIが内蔵ブラウザ(Agentic Browser)を起動。画面サイズをiPhoneに変更し、実際にボタンが押せないことを確認。
  3. 修正:CSSの余白設定が間違っていることを発見し、コードを修正。
  4. 検証もう一度ブラウザを起動。今度はボタンが表示され、クリックしてログイン成功画面まで行くことを確認。

Step 3:証拠(Artifacts)を確認して「承認」

作業が終わると、AIから「Artifacts(成果物レポート)」が届きます。これがAntigravityの真骨頂です。

レポートには以下が含まれています:

  • 修正したコードの差分
  • 「修正前」の崩れた画面のスクリーンショット
  • 「修正後」の直った画面のスクリーンショット
  • 「ログイン成功」のログ

あなたはコードを1行も読まなくても、スクショを見て「お、直ってるね」と思ったら「Approve(承認)」ボタンを押すだけ。

これが、Antigravityを使うということです。 「自分で動作確認しなくていい」という部分が、これまでのツールと決定的に違います。

徹底比較:私はどれを使えばいいの?

Cursor、Devin、Antigravityの3つのAIツールについて、ユーザーの状況別にどれを選ぶべきかの比較チャートを提供します(Cursorは自分で書きたい人、Devinは開発リソース不足のPM向け、Antigravityはチーム開発で雑務を任せたい人向け)。

「すごいのは分かった。でもCursorも便利だし、Devinもあるし…結局どれ?」 迷っている方のために、「今のあなたの状況別」決定版チャートを作りました。

1. 「Cursor」を使うべき人

  • 状況:バリバリ自分でコードを書きたい。AIは「高速な入力支援」として使いたい。
  • 理由:エディタとしての軽快さ、自分が書いている感覚はCursorが最強です。
  • Antigravityにしない理由:Antigravityは「任せる」ことに特化しているため、自分でガリガリ書きたい人には機能過多(余計なお世話)に感じるかもしれません。

2. 「Devin」を使うべき人

  • 状況:開発リソースが全く足りない。PMや発注者が、エンジニアを通さず直接機能を作りたい。
  • 理由:Devinは「完全な外部委託」に近いです。環境構築からデプロイまで、全てクラウド上で完結させたいならこれ。
  • Antigravityにしない理由:Antigravityはあくまで「ローカル環境(手元のPC)」で動くツールです。既存のプロジェクトを手元で開発するならAntigravityの方が安全で速いです。

3. 「Google Antigravity」を使うべき人

  • 状況:チーム開発をしている。バグ修正やテスト、単純な機能追加などの「雑務」をAIに丸投げして、設計やレビューに集中したい。
  • 理由「ブラウザでの動作確認」までやってくれるのはこれだけです。「AIが書いたコード、本当に動くの?」という不安を、証拠(スクショ)で解消してくれます。

なぜAntigravityを使うのか?(メリット)

Antigravityの最大のメリットは「手戻りの消滅」であり、従来のAI開発における人間がエラーを確認するストレスを、AIが自己修正・検証する革命的なフローと比較して説明する。

「乗り換えるコストを払ってでも、Antigravityを使うメリットは何?」 最大のメリットは、「手戻りの消滅」です。

今までのAI開発(Cursorなど)のストレス

  1. AIに「コード書いて」と頼む。
  2. AIがコードを書く。
  3. あなたがブラウザを開いて確認する。
  4. 「あれ、動かないじゃん!」
  5. またAIに「エラー出たよ」と教える。
  6. (3に戻る…無限ループ)

Antigravityの革命

  1. AIに頼む。
  2. AIが自分で「あれ、動かない」と気づき、勝手に直す。
  3. AIが「直して確認までしておきました」と持ってくる。
  4. 一発OK。

この「人間がエラー画面を見てイライラする時間」がゼロになる。 これこそが、Antigravityを使うべき最大の理由です。

まとめ:あなたの「次のアクション」

結論として、コードを書くのが好きな人はCursor、テストやデバッグを楽にしたい人はAntigravityを推奨。具体的なアクションとして、待機リストへの登録と面倒なタスクのリストアップを促し、Antigravityがエンジニアの最強の相棒となることを強調する。

長くなりましたが、結論です。

Q. 今すぐCursorから乗り換えるべき? 

A. 現在、既に使われているんでしたらそのまま使って良いと尾も増す。 しかし、「テストやデバッグが面倒くさい」「もっと楽をして機能を実装したい」なら、Antigravityを試す価値は絶大です。

さてどうするか

  1. Googleの公式サイトでhttps://antigravity.google/にアクセスしてダウンロードしましょう。
  2. いまはまだプレビュー版なのでただで、使えます(ただ、モデルによってはすぐに制限オーバになってしまいます)
  3. ぜひ、本番リリースになる前にAntigravityを慣れておき、備えていきましょう。
  4. 正直、Antigravityが新たなデファクトスタンダードになる可能性が高いです。
  5. 今の「面倒なタスク」をリストアップ 「このCSS修正、確認するの面倒だな…」「このテストコード書くのだるいな…」。 それが、Antigravityに任せるべき最初の仕事になります。

Google Antigravityは、エンジニアを辞めるツールではありません。 エンジニアが「面倒な検証作業」から解放され、「何を作るか」に集中するための最強の相棒です。

「部下」を持つ準備はできましたか? さあ、新しい開発体験へ飛び込みましょう!

「概要とすごさは分かった。で、実際どうやって使いこなすの?」 「Agentic Browserって、設定が難しくないの?」

そんな疑問を持った方、ご安心ください。 今回は「Antigravityを選ぶ理由」にフォーカスしましたが、次回は各機能をさらに詳しく、技術的な視点も交えて徹底解説します!

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